T.ジョニーT.の雑記帳

きまぐれジョニーの思いつきノート

THE MAGIC CRAFT 2-3

チャプター2をはじめから読む場合はこちらから

THE MAGIC CRAFT 2-1 - T.ジョニーT.の雑記帳

チャプター1から読む場合はこちらから

THE MAGIC CRAFT 1−1 - T.ジョニーT.の雑記帳

 

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⭐️解説⭐️

ミニゲーム、荷物配り。

ゲームの内容は細かく落とし込めていないのですが、画面に表示された番号ボタンを正確に順番に押していく。スピードはだんだん速くなる…というイメージ。

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❗️OK

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❗️ミス

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❗️クリア

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TO BE CONTINUED...

 

次回もお楽しみに〜!

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⭐️オマケ⭐️

●自分の仕事に責任を持つ少年

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❗️選択肢「俺の仕事だから」(好印象フラグ+1)

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●全ての好印象フラグを立てる

女の子に応援してもらえて、大量のボーナス経験値ゲット!

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THE MAGIC CRAFT 2-2

チャプター2をはじめから読む場合はこちらから

THE MAGIC CRAFT 2-1 - T.ジョニーT.の雑記帳

チャプター1から読む場合はこちらから

THE MAGIC CRAFT 1−1 - T.ジョニーT.の雑記帳

 

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⭐️解説⭐️

会話の選択肢によって相手のリアクションが変わりますが、今回はフラグ操作を導入して、相手のこちらへの印象も変わる仕組みにしました。

❗️選択肢「プロ意識高いよな」(好印象フラグ+1)

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❗️選択肢「オタクなの?」

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⭐️解説⭐️

不良少年に目をつけられますが、戦ってもいいし、スルーもできます。

今回のバトルは、「たたかう」「必殺技」などコマンドボタンで行動を決定します。

「たたかう」を選択すると、チャプター1同様スワイプや連打などのコマンド入力を要求されて、

・クリア⇨相手の攻撃を捌ききってこちらの攻撃が成功(相手は攻撃失敗)

・ミス⇨相手の攻撃を捌ききれず、ダメージを食らう(こちらは攻撃失敗)

という流れで、それぞれ設定されたHPを減らしていきます。

1ターンごとに必殺技ゲージがたまり、たまったゲージ量に応じて色々な必殺技が繰り出せる仕組みにしています。

(自分で入力したコマンドによって技が変化する「格ゲー方式」は廃止)

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コマンド画面

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❗️たたかう(スワイプ)

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❗️たたかう成功

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❗️たたかう失敗

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❗️たたかう(連打)

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❗️たたかう成功

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❗️たたかう失敗

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❗️バトルクリア

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TO BE CONTINUED...

 

次回もお楽しみに〜!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

⭐️オマケ⭐️

●不良少年との会話

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❗️選択肢「デートじゃないです」

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●不良少年との決闘拒否

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バトル回避すると、経験値は取得できませんが、女の子からの評価は高くなります。(好印象フラグ+1)

 

●最後の全員攻撃を捌くの、失敗!(ゲームオーバー)

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THE MAGIC CRAFT 2-1

オハヨウゴザイマス。TジョニーTです。

ロールプレイングコミック”THE MAGIC CRAFT”、チャプター2開始します。

 

※チャプター1から読む場合はこちらからTHE MAGIC CRAFT 1−1 - T.ジョニーT.の雑記帳

 

チャプター2ですが、原稿は完成していますが、私とプログラム担当の友人が仕事や家庭の事情で多忙となり完成までは至らず頓挫しています。

じゃあ俺がプログラムからやるか〜と考えていましたが…そんなすんなりできるような甘いもんじゃなく…撃沈(T▽T)

 

チャプター1は強引でもいいから全力で立ち向かうというノリのストーリーでした(ゲームパートも、結構ゴリ押しでなんとなかなる仕様でしたw)が、チャプター2はちょっと違います。

主人公ダンは前回同様、全力で頑張りますが、いろんな壁にぶち当たります。一朝一夕では超えられない色々な壁を目の前に、どうするか??という問いかけでもあります。

ゲームパートも、戦略性を持たせたり色々な試みを組み込む想定で漫画を展開しています。

 

まあ…頓挫していますが…。

 チャプター3以降は漫画もできていませんし、どうしようかも考えていませんが…。

 ……。

とりあえず!

 

THE MAGIC CRAFT チャプター2

始まるよ〜!

 

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⭐️解説⭐️

ここでお使いミッション発生。

仕入れ先に、積荷リストに記載してある正しい商品と数量を引き取りに行きます。

(商品種類と数量はランダムで変化)

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行き先はマップ画面でポイント表示されます。

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❗️カフェ・オーシャンズ

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❗️酒蔵

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❗️薬調合所

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❗️反物屋

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❗️農家

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❗️ひもの屋

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❗️キャラバンのアジト

全ての店を回ったら、キャラバンのアジトに向かいます。

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ちなみにモタついて時間かかりすぎていたら、怒られます。

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⭐️解説⭐️

団長のキビしいチェックが入ります。

一つでも間違ったら、はじめから巡回し直しという鬼ルール。実際はもうちょっと手加減したシステムにしないと、プレイしていてダレるよな〜と思ってます。

実際、試験プレイでは何回もやり直しを食らって団長をぶん殴りたくなりました。

❗️やり直し

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❗️クリア

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TO BE CONTINUED...

 

次回もお楽しみに〜!

(毎日更新予定)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

⭐️オマケ⭐️

●団長にやり直しを食らうと、各仕入れ先にツッコミを入れられます。

❗️カフェ・オーシャンズ

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❗️酒蔵

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❗️薬調合所

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❗️反物屋

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❗️農家

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❗️ひもの屋

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●その他ボツ

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THE MAGIC CRAFT サブエピソード1−8

初めから読む場合はこちらから 

 http://goodpencil.hatenablog.com/entry/2017/11/04/200026

8

日が傾く頃、雨はすっかり上がっていた。サイドベイタウンは、雨に濡れ西陽を受けて輝いている。

カフェ・オーシャンズではクレアが忙しく働いていた。

「そろそろ皆帰ってくる頃だね。」

ミネアが壁の振り子時計を見ながら言った。

しばらくすると、ガヤガヤと騒がしい一団が店に入ってきた。ハイウイングスのメンバー達である。彼らは仕事を終えた後、この店で打ち上げをするのが恒例となっていた。

クレアはテッドの姿を探したが、見当たらなかった。

「ねぇヘンデン、テッドは?」

「ああ、すぐ来るでやすよ。あの子と一緒だからゆっくり歩いてるでやす。」

「あの子?」

その時、テッドが店に入ってきた。腕にはダンを抱いている。ダンはすやすやとよく眠っていた。クレアは目を丸くしてテッドの腕の中の赤ん坊を見つめた。

「え?何、その子!?」

「俺の隠し子。」

「・・・・・・え」

クレアは固まった。

「んな訳ねーだろ。冗談だよ。昔のダチの子供だ。」

テッドは笑いながら言った。

「バカ!!」

クレアは持っていた大きなマグカップでテッドの頭をどついた。

「いってぇ!何で殴るんだよ!」

「うるさい!何でアンタの友達の子がここにいるのよ!」

 

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「途中で盗賊に襲われたキャラバンを見つけてな。」

ビーゼが説明する。

「ひでぇもんさ・・・皆殺しだ。その子だけは岩場の裏に隠されて無事だったんだ。」

シューマが眉を寄せて首を振る。

「え、じゃあアンタの友達、というかその子の両親は・・・」

団員達は押し黙った。

「・・・その子、これからどうするの?」

「俺が育てる。」

テッドはキッパリと言い切った。

「無理よ!アンタずぼらで不器用で短気で飽きっぽいもん!」

クレアは完全否定した。

「・・・お前、もうちょっと言い方があるだろ。」

「クレアちゃんの言う通りだぜ。現実問題、教会の孤児院に託すしかねーんじゃないの?お前がいた頃より環境はだいぶ良くなってるって聞くぜ?」

シューマが言う。

「ダメだ!多少変わろうが、教会の孤児院なんて、ろくな所じゃねー事には変わりねーよ!」

その時、ベーヴェンが後ろから話しかけてきた。

「お前、自分がしようとしてる事、わかってるんだろうな。ひと一人育てるのはイヌやネコを飼うのと違うんだぞ。」

「ああ、わかってる。甘くねぇって事は。でも、コイツの親は俺に子供を託して死んだ。」

ジッとダンを見つめながらテッドが言った。

「俺が育てねえで、誰が育てるんだよ。」

テッドの決意は固かった。

「でも実際、お前一人じゃ育てられねぇだろ。仕事もあるし・・・。」

シューマが言う。テッドはミネアの方をチラッと見た。ミネアと目が合う。

「ミネア、頼む。協力してくれねえか。この通りだ。」

テッドは深々と頭を下げて頼み込んだ。

「しょうがないねえ。言い出したら聞かないんだから。」

ミネアがやれやれと言う顔で笑った。

「わかったよ。あたし達ができる事はするよ。でも決めた以上、アンタが親として責任持って育てるんだよ?」

「ああ!ありがとう!」

テッドは大声で礼を言った。

「本当に大丈夫か?」

ビーゼがテッドに念を押す。

「大丈夫だって。俺は次期団長の男だぜ!?ガキ一人育てられねーで、団長がつとまるわけねーだろ!」

テッドは大口を叩いた。すっかりいつものテッドに戻っていた。ビーゼは何も言わず、フッと笑った。

「また言ってるよ、このビッグマウスが!」

「お前が団長なんて、100年早えよ!」

他の団員が口々に笑いながらツッコミを入れる。

ベーヴェンは黙ってその様子を後ろから見守っていた。

「今日からここがお前の家だ。そして俺がお前の親父だ。よろしくな、ダン。」

テッドはダンの安らかな寝顔にそっと話しかけた。

 

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The End

 

 

以上で、サブエピソード終了です。

漫画でなく文字でどこまで自分のストーリーを表現できるかの試みで書いてみました。登場人物の感情とか、その場の空気感とか、意外と絵で表現する方が楽だったりして、なかなか難しかったですが勉強になりました。

 

⭐️オマケ⭐️

サブエピソード登場人物集

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次回から、THE MAGIC CRAFT 本編チャプター2をスタートします!

お楽しみに〜

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THE MAGIC CRAFT サブエピソード1−7

初めから読む場合はこちらから

 http://goodpencil.hatenablog.com/entry/2017/11/04/200026

7

あたりは静かになった。雨の降る音とテッドの乱れた息遣いだけが聞こえる。テッドが息を整えるのにしばらくかかった。

バックとアリアの仇は討った。しかしテッドの気分は全く晴れなかった。

「・・・ちくしょう・・・。」

テッドの頬は涙と雨と埃で汚れていた。

テッドは倒れているサンナスの腕に見覚えのある腕輪がはまっているのに気づいた。バックがしていた物だ。

テッドは馬を降りて、サンナスの腕から腕輪を取り返した。

赤い魔鉱石にテッドの暗い顔が映っている。

その時、次兄ニタッカがふらつきながら立ち上がった。折れた肋骨を押さえている。もう弓は引けないだろう。

「お、お前~、よくもお兄ちゃんとサンナスを・・・。」

テッドはニタッカを睨みつけた。とどめを刺すため、ゆっくりとニタッカに近づく。

「ちょ、ちょっと待ってよ!ボク、怪我してしかも手ぶらだぞ?そんな人間に対して追い打ちかけるの?酷くない?」

ニタッカは後ずさりをしたが、テッドは止まらなかった。

「黙れ。てめえらこそ命乞いする無抵抗の人間を何人殺してきたんだ。」

「え?何人?うーんと、えっと・・・。そんなのいちいち覚えてないよ!」

ニタッカはハッと何かに気づいた顔をした。ポケットを探ると、透明な小瓶を取り出した。茶色液体が入っている。どうやら、キャラバンから奪った荷物のひとつのようだ。

ニタッカは急いで瓶を開けると一気に中の液体を煽った。テッドが怪訝そうな顔でその様子を見つめる。

「うえー、苦い。・・・知ってる?最近は魔導士じゃなくても魔法が使えるようになるアイテムがあるんだぞ?」

ニタッカは不敵な笑みを浮かべた。ニタッカは魔鉱石のはまった指輪をしていた。これもキャラバンから奪ったものだろう。

ニタッカが指輪の手をかかげると、魔鉱石が光った。

「何!?」

ニタッカの指先から火の玉が発せられた。火球はテッドのすぐ横の地面に当たり、爆発した。土と草が飛び散り、テッドは衝撃で地面に倒れた。

「あは、すごいや!これ、面白い!」

ニタッカは興奮して笑い声をあげた。

テッドはすぐに立ち上がった。

ふと、サイドベイタウンのマーケットで手に入れた物を思い出した。魔法が使えるようになる薬だ。

「上等だ!」

テッドはポケットから小瓶を取り出し、中身を飲み干した。身体の中が熱くなり、動悸が激しくなる。血管の中が沸騰し血が逆流するような、心地よいものとは言えない感覚だ。

腕にはめたバックの腕輪の魔鉱石のエネルギーが身体の中に流れ込んでくるのを感じた。テッドの頭の中に雷のイメージが浮かんだ。どうやらこの魔鉱石は自然の電気の力を蓄える性質のようだ。

魔法はイメージ力。テッドはそう聞いたことがある。技のイメージと石のエネルギーが合致すればそれが魔法となって身体の外へと放たれる。

テッドは手の先に意識を集中した。

テッドは鞭のようにしなり、敵を打ち据える攻撃をイメージして、腕を振り下ろした。

テッドの手から青い稲妻が放たれた。稲妻は鞭のように空中でくねると、ニタッカの足元に落ちた。

稲妻はバチバチと音を立て消え、草が黒く焦げた。

「なんだ~!?お前も魔法使えるのか!まねっこはズルいぞ!」

 ニタッカはハスキーな声で叫んだ。

「ちっ・・・外した!」

テッドは一気に体力を消耗するのを感じた。魔法を使うのは想像以上に肉体に負担がかかるようだ。あと一回使うのが限界だった。

テッドは腕を振り上げた。

稲妻はテッドの手から天に向かって放たれた。

「どこを狙ってるんだぁ?」

ニタッカが笑った。ニタッカの手の平に火の玉が現れ、今まさに放たれようとしたその時、テッドは腕を振り下ろした。それと同時に天から稲妻が降り注ぎ、ニタッカに直撃した。

「あばばばばばばば!!」

ニタッカは感電し、直立不動の姿勢のまま仰向けに卒倒した。

テッドは一気に体力を放出した感じだった。息が切れ、地面に思わず膝をついた。

 

テッドは大きく息を吐いた。

「終わった・・・。」

とその時、乾いた銃声が響いた。

振り向くと、末弟サンナスが、長兄イジフジーの銃を構えている。銃口からは白い硝煙が登っている。

テッドは自分の身体を見下ろした。右脇腹からジワリと血が滲む。撃たれた激痛が遅れてやってきた。

「くそ・・・」

テッドは剣を支えにして立つのがやっとだった。

「なめんじゃないわよ!」

サンナスが血走った目で叫んだ。頭から血が伝い、顔が真っ赤に染まっている。

サンナスは銃をテッドの心臓に狙いを定めた。

テッドは動けない。死を覚悟して思わず目を固くつむった。

再び銃声が響く。

 

しかし弾丸が命中した様子は無い。テッドは恐る恐る目を開けた。するとそこには山のように大きな背中があった。

「この大馬鹿野郎。」

大きな背中が聞き覚えのある声で喋った。団長ベーヴェンであった。

 ベーヴェンはテッドの前に立ちふさがり、弾丸を胸に受けていた。しかし弾丸は鋼の様な筋肉で止められ、ベーヴェンにほとんどダメージを与えていなかった。

 

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「団長!?」

「な、何よアンタ!?」

サンナスは咄嗟に逃げようとしたが、ベーヴェンの巨大な手に首を掴まれた。ベーヴェンが手を少し捻ると、サンナスは「キュッ」とネズミが潰れたような声をあげ、泡を吹いて失神した。

サンナスを地面に放ると、ベーヴェンはテッドの方を向いた。

「・・・言い訳はしねぇよ。」

テッドはうつむいて言った。

「気持ちはわかる。しかし感情に任せて行動するな。如何なる時でもだ。」

ベーヴェンは静かに語った。

「ああ、小隊長として、いやキャラバンの団員として失格だ・・・。」

「それは二の次だ。」

「え?」

「死ぬな。お前が死んだら悲しむ人間がいる。」

ベーヴェンの背後の少し離れた場所にはハイウイングスのメンバーが並んで見守っていた。

「だから、死ぬな。」

ベーヴェンはそれだけ言うとテッドの肩を叩いた。

テッドは肩を震わせて泣いた。

ダンを抱きかかえたシューマが近づいてきて、テッドに言った。 

「帰ろうぜ、テッド。俺たちの町へ。」

 

TO BE CONTINUED...

 

次回、サブエピソード1の最終章です。お楽しみに〜。

THE MAGIC CRAFT サブエピソード1−6

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6

冷たく細い雨は降り続いていた。遠くで雷の轟きが聞こえる。

3頭の馬に乗った男達が道のない平原を歩いている。

「楽勝だったな、今日の仕事は。」

黒ずくめの服を着た、背の低い男がボソボソと喋った。 

「そうだね、お兄ちゃん!ボク、沢山やっつけたよ!」

丸々と太り、禿げ上がった頭の男がハスキーな声で返した。

「んもう、早く帰ってお風呂には入りたいわ。血の匂いが臭くてたまらないわよ。」

カラフルな服を着た、背の高い男がダミ声で言う。

「ん?後ろから誰か来るよ?」

3人は後ろを振り返った。テッドの馬がものすごい勢いで追いつき、3人の前に回り込んだ。

「・・・お前らか?」

テッドは聞いたが、答えを待つまでも無かった。3人の服には返り血が付き、馬の鞍にぶら下げた籠の中には魔法関連の荷物が無造作に積まれていたからだ。この3人がバックとキャラバンを皆殺しにした犯人である事は明白だった。

「何だ貴様は。」

背の低い男がムッとして言った。

「許さねぇ!ぶっ殺してやる!」

「お兄ちゃん、この人頭悪いのかなぁ。僕らに喧嘩売ってるみたいだよ?」

丸い男がトボけたような口調で言う。

「あたし達の事を知らないのねぇ。ドリム兄弟と言えば有名なのに。無知って怖いわぁ。」

背の高い男がやれやれと言うように首を振った。

ドリム兄弟についてはテッドも聞いた事があった。名の知れた3兄弟の盗賊である。

長兄イジフジーは子供にも間違えられそうなほど背が低いが、眉一つ動かさず人を殺す残忍な男だった。

次兄ニタッカは肥満体型で、無邪気で人懐っこそうに見えるが、人が苦しむのを見て面白がる人間だ。

末弟のサンナスは背が高くヒゲの剃り跡も青々とした男だが、女のような挙措動作や喋り方で、冷酷な性格だった。

この3兄弟の盗賊は少し前に捕縛され裁判で死刑判決を受けたと新聞には載っていた。

「ようやく脱獄したんだ。このままサイドベイタウンの港から密航して高飛びする邪魔は誰にもさせねぇよ。」

長兄イジフジーが低い声で呟いて、剣をゆっくりと抜いた。次兄ニタッカは弓を構え、末弟サンナスは馬の鞍から槍を引き抜いた。

テッドは盗賊を睨みつけ、護身刀を抜き払うと馬に乗ったまま盗賊に突進した。

 

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テッドは長兄イジフジーに斬りかかった。すれ違いざま斬り結び、火花が散る。僅かにテッドの方が力が上だった。イジフジーの頬にかすり傷を負わせた。

「いける!」

テッドは素早く馬を方向転換させ、追撃を仕掛けようとした。

その時、ニタッカが矢を放ちテッドの太ももに命中した。

「・・・くそっ!」

テッドは痛みに堪え、体勢を立て直し、標的を変えて次兄ニタッカに斬りかかった。大型の弓を装備していたニタッカは、テッドに向けて矢を放ったが、テッドは怯むことなく剣で矢をはたき落とした。

「えっ?」

テッドの予想外の動きにニタッカは慌てた。そのままテッドは一気に距離を詰め、ニタッカの胴に渾身の一撃を打ち込んだ。

肋骨がへし折れる音がして、ニタッカは落馬した。地面でのたうちまわっている。

「い、痛い~!お兄ちゃん、痛ぇよ~!」

「馬鹿ね、ニタッカ兄さん。油断するからよ。」

サンナスが冷めた目でニタッカを見下ろす。イジフジーは見ようともせず、悶える弟を無視していた。

テッドは間髪入れず末弟サンナスに斬りかかったが、サンナスの長い槍に弾かれてしまった。槍の間合いは剣の倍以上ある。懐にさえ飛び込めば剣は有利だが、自由が効かない馬上の戦いでは圧倒的に不利だった。

鋭い突きがテッドの肩をかすり、服が破れ血が散った。テッドはバランスを崩しながらもなんとか踏ん張った。

その隙を狙ってイジフジーが斬りかかってきたが、テッドが体勢を立て直す方が一瞬早かった。斬り結んだ瞬間、イジフジーの剣が宙を舞い、草むらに落ちた。

「ちっ!」

イジフジーは舌打ちし、懐から小型の拳銃を取り出した。銃口が縦に二つ並んだ二連式の単発銃である。

しかし、イジフジーが銃の狙いを定めるよりも、テッドの剣がイジフジーの顔面にめり込み鼻をへし折る方が早かった。

イジフジーは大量の鼻血を吹き出して落馬した。地面に突っ伏して倒れ、ビクンビクンと痙攣している。

「次はお前だ!」

テッドは獣の様に吼え、サンナスを睨みつけた。

「全く・・・イジフジー兄さんも情けない。嫌になっちゃうわ。ずっと雨の中にいて、あたしが風邪ひいたらどうしてくれるつもり、アンタ?」

サンナスはブツブツと文句を言ったが、テッドは聞いていなかった。

テッドはサンナスに突進した。間合いが剣の倍以上ある槍に勝つには懐に飛び込むしかない。

サンナスは鋭い突きを繰り出した。

テッドは身体を捻り剣で槍を弾き、攻撃を逸らした。

テッドは槍の柄を掴み、攻撃を封じつつサンナスの脳天を狙い剣を振り上げた。

しかしサンナスは思ったよりも力が強く、槍の引っ張り合いでテッドの手は振りほどかれてしまった。

テッドはその拍子に槍先で手を切ってしまい、バランスを崩した。

「ちっ!」

サンナスは鋭い突きを繰り出してきたが、テッドは身体を捻り攻撃をかわし、槍を真横から叩き斬った。

木製の槍の柄は乾いた音を立ててへし折れ、槍先は落ちて地面に突き刺さった。

間髪いれず、テッドはサンナスの脳天に強烈な一撃を見舞った。

サンナスは声ひとつ上げず、昏倒した。

「地獄に落ちろ!クズ野郎ども!」

テッドは息を切らしながら、倒れた三人に向かって吠えた。

 

TO BE CONTINUED...

 

次回もお楽しみに〜!